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コラム

2024年10月

コラム静電容量タッチスイッチと水による誤作動について

2024年10月16日 

静電容量水による誤作動について

水誤作動の発生メカニズム

静電容量タッチスイッチは人体の静電容量を検知して動作しますが、問題となるのが水の存在です。

水は電気を通す性質があり、スイッチの表面に水滴が付着したり、水がこぼれたりすると人体の静電容量と同様に反応してしまうことがあります。特に表面が濡れた状態で操作すると、誤作動や意図しない動作が起きることが少なくありません。

このような誤作動は、キッチンやバスルーム、工場の洗浄エリアなど水場で発生する可能性があります。

水場使用

誤作動防止技術について

弊社が開発する静電容量タッチスイッチには、水誤作動を防ぐために様々な対策を講じています。例えば、以下のような技術を活用しております。

  • 水付着を想定したソフトウェア: 弊社独自のソフトウェア・アルゴリズムによりセンサーは水と指のどちらが触れているのかを切り分けて検出することができます。
  • 水付着を考慮した感度調整: タッチ感度を適切に調整することで、水がスイッチにかかっても誤動作を起こしにくくする設計です。感度を調整することで、水や湿気に対して不必要な反応を抑えることができます。
  • シールド機能や補正機能を活用: 静電ICの持つ機能(各種自動補正やシールド機能)をフル活用することで誤作動リスクを抑えることが可能となり、お客様の使用環境に合わせてそれらを盛り込むことができます。
  • ノイズ(水)に強い電極パターン設計: 様々な静電ICを扱っており、それぞれの特徴に合わせた電極パターン設計を得意としております。これまで独自に評価して蓄積してきたデータを元に、電極基板やセンサーフィルムパターン設計することでタッチ検出時の誤作動のリスクを低減できます。

まとめ: 水誤作動対策を考慮した静電容量タッチスイッチ開発について

水場での静電容量タッチスイッチモジュール開発の委託先選定において、重要なポイントとしては筐体機構の防水設計と水による誤作動対策になります。(防水機構設計についてはまた別の機会で取り上げたいと思います)意図せぬ誤作動を防ぐためには、静電タッチ制御に長けた信頼できる開発依頼先を選定することで、水場環境下での安定した動作と製品品質を高めることができます。お困りごとがありましたら是非一度当社にお声掛けください。

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コラムメンブレンVSタクトスイッチ ~違いを解説~

2024年10月3日 

メンブレンスイッチとは

メンブレンスイッチの基本構造

メンブレンスイッチは、薄い層状の構造で作られており、柔軟なプラスチックフィルムの上に導電パターンが印刷されています。キーを押すと、上層と下層の導電体が接触して信号を送信する仕組みです。シンプルな構造により、フラットで省スペースなデザインが特徴です。

メンブレンスイッチのメリット

メンブレンスイッチの主な利点は、その薄さと軽量さです。コンパクトなデザインでありながら、密閉された構造により、防水性や防塵性に優れ、汚れや湿気に強いという特徴を持っています。これにより、産業機器に関しても、過酷な環境で使用できるという強みがあります。

メンブレンスイッチのデメリット

一方、メンブレンスイッチには物理的なフィードバックが乏しいというデメリットもあります。押した感覚がタクトスイッチに比べて弱いため、確実な押下感を求める場面では不向きです。また、キーが長期間使用されると、感度が低下する可能性があります。

メンブレンタイプの例

メンブレンスイッチは、家庭用機器(電子レンジやリモコン)や産業用制御パネルなどでよく使用されています。薄型のデザインや密閉性が求められる場面で広く採用されています。

タクトスイッチとは

タクトスイッチの基本構造

タクトスイッチは、物理的なボタンと内部の導電部分が直接接触することで動作する、機械的なスイッチです。小型でありながら、ボタンを押すことで明確なフィードバックが得られることが特徴です。一般的には4本の端子があり、押下すると2つの端子が接続されて回路が閉じ、信号が送られます。

タクトスイッチのメリット

タクトスイッチの最大のメリットは、押した感触が明確に伝わる点です。この「カチッ」というフィードバックにより、確実な操作感が得られ、押しミスが少なくなります。また、寿命が比較的長く、頻繁に使われる製品に適しています。

タクトスイッチのデメリット

タクトスイッチは、構造上、物理的な摩耗や接触不良が発生する可能性があります。また、サイズが大きく、複雑な回路に組み込む場合はスペースを取ることがデメリットです。さらに、防水性や防塵性が低いため、湿気や汚れが多い環境では使いにくい場合があります。また長時間使用されないと固まって押せなくなってしまうこともあります。

タクトスイッチの使用例

タクトスイッチは、リモコン、ゲームコントローラー、キーボード、オーディオ機器など、頻繁に操作が行われる製品に多く使用されています。特にユーザーがフィードバックを求める操作環境に最適です。

メンブレンスイッチとタクトスイッチの比較

コスト面での比較

メンブレンスイッチは、製造コストが比較的低いため、大量生産に向いています。フィルム素材や印刷技術を活用した簡易な構造のため、タクトスイッチに比べて費用対効果が高いことが多いです。対して、タクトスイッチは部品数が多く、機械的な部品を組み立てる必要があるため、コストがやや高くなる傾向にあります。

操作感での比較

操作感に関しては、タクトスイッチが優れています。ユーザーがボタンを押した際に、明確なクリック感が得られるため、押し間違いが少なく、確実な操作が可能です。メンブレンスイッチはフラットな構造であり、フィードバックが弱いため、感触が乏しい場合があります。

用途に応じた選択

用途に応じて、どちらのスイッチを選ぶかが変わります。たとえば、密閉性やコスト効率が重視される場合はメンブレンスイッチが最適ですが、頻繁に操作が行われ、確実なフィードバックが必要な場面ではタクトスイッチが適しています。

どちらのスイッチを選ぶべきか

家庭用製品の場合

家庭用の家電製品やリモコンには、メンブレンスイッチがよく使われます。防水性や薄型化が求められる場面が多く、デザインの自由度も高いため、コストを抑えつつ機能性を確保できます。

産業用機械の場合

産業機械や設備には、耐久性と防塵性が重視されるため、メンブレンスイッチが選ばれることが多いです。過酷な作業環境でも信頼性の高い操作が必要なため、シンプルな構造で耐環境性が高いメンブレンスイッチは適しています。

ゲーム機器の場合

ゲーム機器やコントローラーでは、ユーザーが確実な操作感を求めるため、タクトスイッチが選ばれることが一般的です。クリック感があるため、素早い反応と高い操作精度が必要な場面に最適です。

まとめ

メンブレンスイッチとタクトスイッチの特徴の再確認

メンブレンスイッチは、防水性や防塵性に優れた薄型構造であり、コスト効率が高い一方、操作感はタクトスイッチに劣る場合があります。タクトスイッチは、確実なフィードバックが得られ、耐久性が高いものの、ややコストがかかり防水性には欠けます。

選択時のポイント

どちらのスイッチを選択するかは、使用する環境や目的に大きく依存します。防水やコスト効率が求められる場合はメンブレンスイッチ、操作感や耐久性が重視される場合はタクトスイッチが適しています。

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